先日、40歳の夫が交通事故で亡くなりました。相続人は妻である私と小学生の子供2人です。夫名義の自宅を私の名義に変更したいのですが、どのように手続きをすすめたらよいでしょうか?
未成年であるお子さんのために、家庭裁判所に特別代理人選任を申し立てます。そして、ご相談者と特別代理人との話し合いで、自宅をご相談者が取得するという遺産分割協議をします。
法律では、20歳未満の未成年者は、法律上の物事を決定するための判断能力が不十分であるとみなされています。クレジットカードを作ったり、古本を売ったりするなどの法律上の手続きをするために、親権者である親の同意が必要とされるのは、社会経験が不足している未成年者を守るためです。
未成年者が遺産分割協議を行う場合にも、親権者であるご相談者の同意が必要となります。
ただし、今回のケースでは、未成年者だけでなくご相談者も相続人なので注意が必要です。本来なら、未成年者の代わりにご相談者が遺産分割協議に参加しアドバイスをできればよいのですが、ご相談者自身も相続人なので、極端な話をすると自分一人で何でも都合のよいように決めてしまうことができます。
こうした事態を防ぐために、親権者と未成年者との間で利害関係が衝突するようなケースでは、未成年者のために、家庭裁判所に特別代理人の選任を申し立てなければなりません。
未成年の子供が2人いる場合には、特別代理人も2人選任する必要があります。
選任後、ご相談者と未成年者の代わりの2人の特別代理人の間で遺産分割協議を行います。
以降は通常の相続登記手続きと同じです。 |